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芦刃物あれこれ(6)〜焼き入れをしています(17/03/06)
カテゴリー名:”芦刃物あれこれ”

焼き入れとは、簡単に言うと包丁を硬くして、ものが切れるようにする作業です。
そもそも包丁の材料は「鋼(ハガネ)」といわれる金属の板なのですが、焼き入れをする前は手で曲げられる程度の硬さしかありません。
そのままでは刃を付けてもすぐに切れ味が落ちてしまうため、硬くして切れるようにしなければいけないのです。
そのために、一度火の中に入れて真っ赤にした後、水や油で急激に冷やす「焼き入れ」という作業をするのです。
なぜ焼き入れをすると硬くなるのかというと…かなり専門的な話になってしまうのでそれはまた次の機会に。笑
何はともあれこの焼き入れという作業、1000度近い火の前で作業をするためかなり体力を使います。
そして、包丁の大きさや素材によって火の中に入れる時間も変わるので同時に神経も使う大変な作業なのです。
火なくして包丁作りは成り立ちません。
はたから見たら単純な作業をしているように見えるかもしれませんが、火と向き合い、火を知り、火を操ることができて初めて一人前の鍛冶屋になれるのだと思います。
芦刃物では一度に約200〜300丁の包丁を焼き入れするのですが、月に2・3回程度しか焼き入れは行われないのでなかなかお目にかかることはないと思います。
もし見学に来られた際に運よく焼き入れを見ることができたら、“鋼の板”から“包丁”に生まれ変わるその様子をじっくりとご覧ください^^
(芦刃物ホリバ)
2017/03/06 Comments(16) | Trackback(0)
http://www.ashihamono.com/blog/OB-TB.cgi/143
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