「堺刃物」の伝統を継承。包丁・ナイフ・篆刻刀・各種刃物の製造販売


更新情報やスタッフからのメッセージをお届けします。


芦刃物あれこれ(10)〜砥石の交換(17/10/26)

カテゴリー名:”芦刃物あれこれ”


いくら大きなものを使おうと、砥石は消耗品です。


包丁の研ぎ工程に使用している砥石に限界が来たので交換を行いました。

直径1m近くにもなるこの砥石ですが、包丁を研いでいると少しずつ減っていきます。

芦刃物の場合、その寿命はおよそ3年。

役目を終えた砥石は外され、新しい砥石に付け替えられます。


付け替えるといっても重さ何十キロにもなる砥石を付け替えるのは簡単なことではありません。

と同時に、3年間で積もった「削りカス」の掃除もしなければいけません。

その量、実にドラム缶2杯分!!


砥石を外し、掃除をして、機械が錆びないように塗装を塗り直し、新しい砥石を取り付けます。

3人がかりで丸一日かけて行う作業です。


積もり積もった3年間の歴史をかみしめ、研いでいる途中で落としてしまった包丁との再会を懐かしみ、そしてこれからの3年間に思いを馳せるのです…。

というのは少し大袈裟ですが。笑


新たな砥石で心機一転、今日も芦刃物製作所はフル回転で動いております!

ただ、新しくした砥石はしばらくの間“暴れる”ので、それを落ち着かせるのが一番大変だったりします…笑


(芦刃物 ホリバ)





2017/10/26  Comments(15) | Trackback(0)

台風21号の影響 (17/10/23)

カテゴリー名:*その他


昨夜、日本全土で台風21号が猛威を振るいました。


芦刃物製作所から500mほど離れた場所には大阪市と堺市を隔てる大和川という大きな川があります。

普段はおだやかな川で、毎年夏には大阪市の住吉大社から神輿を担いで大和川を渡り、堺の宿院頓宮まで練り歩く「御渡り」という行事も行われます。


奈良県から堺の海まで続くこの大和川が、昨夜の大雨により例年にないほどの増水をしました。


大和川を中心とする一帯では避難勧告が出され、一部の地域では氾濫による浸水被害も起きたようです。


幸いなことに芦刃物製作所は浸水の被害もなく通常通りの営業ができていますが、一夜明けた今朝も大雨と強風の影響のすさまじさはあらゆる場所に残されていました。


災害が起こらないことへの感謝と、日頃の防災意識を持つことの大切さを改めて実感する日となりました。


東北地方、北海道では引き続き台風の影響が残るそうですので、くれぐれもお気を付けください。

そして、水害や土砂災害に見舞われた方々が一日でも早く日常生活に戻れるよう祈っています。



2017/10/23  Comments(13) | Trackback(0)

刃物あれこれ(3)〜刃物屋の研ぎ直しは必要?(17/10/20)

カテゴリー名:”刃物あれこれ”


「包丁は刃物屋さんに研いでもらったほうがいいの?」

と、聞かれることがあります。


私の答えは「Yesでもあり、Noでもある」です。


そもそもなぜ包丁で物が切れるんでしょうか。


実は包丁の刃は非常に細かいノコギリのようになっています。

食材を切っているうちにノコギリの刃が削れて丸くなった状態を「切れ味が落ちた」と言っています。


ノコギリの刃を付け直すのに使用するのが砥石です。

最近では包丁をあてて動かすだけで研げる手軽なシャープナーもありますね。

これでもノコギリのような刃は付け直せるので十分切れるようになります。

「茶碗の裏に刃をあてると切れ味が戻る」と聞いたことがある方もいるかと思いますが、シャープナーはこれと同じ原理です。


では、シャープナーや砥石があれば刃物屋の研ぎは必要ない?


いいえ、実はそうではありません。

シャープナーや家庭用砥石にも弱点があります。


シャープナーも家庭用の砥石も刃の先を研いでいます。

しかし包丁は刃の背中側にいくにつれて厚くなっているので、先だけを研いでいるとだんだんと刃が厚くなっていってしまいます。※

そうなると、いくら刃先を研いでも鋭い刃にはならず、切れ味が落ちるのが早くなっていきます。


ここで、いよいよ刃物屋さんの出番です!

刃物屋にある巨大な砥石を使えば、厚くなってしまった包丁の刃全体を薄くすることができるのです。


つまり、日常的なお手入れはご家庭の砥石やシャープナーで十分ですが、もし研いでも切れ味がすぐ落ちるなと感じたら刃物屋さんにお任せください。


正しく手入れをして長く包丁を使っていただくことが我々の喜びでもあります。

ほとんどの刃物屋さんが自社製品以外の包丁の研ぎも受け付けているので、お気軽にお持ちくださいね^^



※和包丁は洋包丁と違い、刃の角度・厚みを一定に保つように研ぎます。なので、厳密に言えば「刃が厚くなる」のは洋包丁に限った特徴でもあります。


(芦刃物 ホリバ)




2017/10/20  Comments(0) | Trackback(0)

夏期休業のお知らせ (17/08/09)

カテゴリー名:お知らせ


夏期休業のお知らせです。


芦刃物製作所は8月11日(金)より8月16日(水)まで夏期休業とさせていただきます。


この間、通信販売のご注文は可能ですが、ご返信および商品の発送等はお休みさせていただきます。

よろしくお願いいたします。(芦刃物高田)

2017/08/09  Comments(66) | Trackback(0)

刃物あれこれ(2)〜包丁の天敵は…(17/08/08)

カテゴリー名:”刃物あれこれ”


皆さん、包丁はどのように洗っていますか?

包丁を洗う際に絶対にやってはいけないことがあります。


それは、「食洗機を使うこと」です。


包丁の柄の内部は乾きにくいので、食洗機のように包丁を丸ごと水に浸してしまうと、乾燥させたつもりでも内部では水分が残ったままになります。

そこから錆が発生して少しずつ腐食されていってしまうんです。

これは錆びにくいといわれているステンレス製の包丁でも起きてしまいます。

柄に隙間ができていたら、中で錆びているサインかもしれません!


はじめは小さな錆でも、放置していると腐食が進み、金属の内側がボロボロになって額縁のようになってしまうということもあります…。


木の部分であればいくらでも交換できますが、中身がダメになってしまうとどうしようもありません。

そうならないためにも、包丁を洗うときは食洗機を使わずに刃の部分だけを洗ってくださいね。


芦刃物の包丁は柄さえ残っていれば刃がなくなるまでお使いいただけます。

皆さんのご家庭で末永く芦刃物の包丁が活躍してくれること、それが我々の願いです。


ちなみに写真のような状態であればまだ修理できますので、不安であれば手遅れになる前に一度お持ちになってくださいね^^


(芦刃物 ホリバ)




2017/08/08  Comments(1) | Trackback(0)

芦刃物あれこれ(9)〜学生さんがやってきた!(17/07/26)

カテゴリー名:”芦刃物あれこれ”


毎年、この時期になると堺工科高校の生徒がインターンシップとして包丁を作りにやって来ます。

芦刃物製作所の平均年齢がぐっと下がる日です。笑

堺工科高校は社長の母校ということもあり、長い長いお付き合いをさせてもらっているんです。


工科高校という名の通り、普通の高校とは一風変わったところがあって、堺工科高校では毎年12月になると日本古来の製鉄技術「たたら製鉄」を行っています。

これは砂鉄を火の中に入れ、不純物を取り除きながら鉄の塊に精製するという日本に古くから伝わる製鉄方法です。

今では行われなくなったこの「たたら製鉄」を堺工科高校では再現しているのです。

鉄を取り出すのに要する時間は実に16時間!!!

「たたら製鉄」が主流だった時代の製法ではなんと70時間近く絶え間なく作業をしていたそうです。

先人の努力には頭が上がりませんね。


残念ながら堺工科高校のたたら製鉄は昨年で終わってしまいましたが、彼らのものづくりに対する真剣な姿勢は今回のインターンシップにも表れていました。

自分たちでどんな形にするか考え、材料を切って、研いで、柄を付けるところまで試行錯誤しながら楽しんで作業していました。

毎年、彼らは自分が作った包丁を手に、誇らしげに帰っていきます。


インターンだろうと、仕事だろうと、ものづくりに対する作り手の想いにきっと違いはありません。

今回の機会を通して、「自分の考えを形にする楽しさ」と「楽しいことを仕事にできる喜び」を少しでも感じてもらえていたらいいな〜と思っております。

また来年やってくる新しい刺激を楽しみに、日々ものづくりに向き合っていきたいですね。


(芦刃物 ホリバ)




2017/07/26  Comments(6) | Trackback(0)

LOGナイフ入荷のお知らせ(2017/06/12)

カテゴリー名:更新情報


お久しぶりです。

しばらく更新できていなかった間に夏になろうとしていますね。

夏と言えば山!

山と言えば森!

森の恵みで作られたLOGナイフ入荷のお知らせです!


芦刃物のロングセラー商品の一つであるLOGナイフ。

そのハンドルには天然の木が使われています。

実はLOGナイフを作り始めた当時は、従業員自ら木を拾ってきて製作していたそうですが、現在では北海道の富良野からはるばる木を送っていただいています。


ログナイフに使われている木の種類は実に様々で、皆さんご存知のサクラの木もあればミズナラ、イタヤ、ニレといったあまり聞きなじみのない木まで、その数なんと10種類近くにもなります。

送っていただく時期によっても木の種類が変わるため、富良野から段ボールが届くといつもワクワクしながら開封の儀式を行います。笑

木によって色や質感、枝の曲がり具合が違うので、「どの向きにしたら握りやすいか?」「いかに木の風合いを活かしつつナイフに仕上げるか?」ということを考えながら製作するのは毎回新鮮で非常に楽しい作業です。

ちなみに木によってにおいも違っていて、私はコブシの木を削るときのにおいがたまらなく好きです。笑


ひとつひとつ違う「顔」を持つログナイフは、店頭はもちろんオンラインショップでも一本一本自分の目で写真を確認しながら購入していただくことができます。

しばらく品薄状態でしたが、本日新たに商品が追加されました!

同じものは2本とないログナイフ、ぜひあなただけの特別な一本を見つけてください^^


ご購入はこちらから↓
http://www.ashihamono.com/products/log.html






2017/06/12  Comments(135) | Trackback(0)

とうふすくいを作りました(2017/05/02)

カテゴリー名:*その他


芦刃物製作所の向かいにはSPinniNG MiLLさんというイベントスペースがあります。

明治に建てられた紡績工場の社屋を再利用した、レンガ造りのオシャレな建物で、写真スタジオをはじめ、フリーマーケットや各種イベントを精力的におこなっています。

先日、そのSPinniNG MiLLさん主催の「とうふすくいを作るワークショップ」に参加させていただきました。

講師は京都で金網細工をされている金網つじの辻さんです。


ワークショップではとうふすくいの網の製作をさせてもらいました。

2本の針金を持ち、角度を保ちながらねじる…文章で書くと簡単そうなのですがこれがなかなか難しい!

少しでも気を抜くと六角形はいびつな形になってしまい、そのいびつな六角形の隣も、その隣も…と最後のほうは六角形にすらなっていませんでした。笑

包丁作りにおいて指先を使うということがあまりないので、繊細な職人技に少しだけでも触れられたことは未知の世界に飛び込んだようで、本当にいい経験となりました。

(包丁作りが繊細じゃないわけではないですよ…笑)


とうふすくいをはじめ、金網細工は永く日本の生活を支えてきました。

しかし、安価な外国産の製品が簡単に手に入るようになった現代において、ものづくりの世界はターニングポイントを迎えています。

そのようなことを辻さんに質問してみたところ、「逆にありがたいんです。」という意外な言葉が返ってきました。

「量産品には量産品の、伝統工芸には伝統工芸のそれぞれにしかできないことをしている。だから量産品を脅威とも思わないし、自分たちはただ良いものを作るだけ。」と辻さんはおっしゃっていました。

金網つじさんが掲げている【脇役の品格】という言葉があるのですが、「脇役」という単語とは裏腹に非常に深い信念と自信を感じました。


ワークショップを通して気軽にモノづくりの世界を体感できるのは現代のモノづくりの新しい形かもしれませんね。

これからもいろいろな世界に飛び込んでみたいものです。


【金網つじ】
http://www.kanaamitsuji.com//

【SPinniNG MiLL】
https://www.spinningmill.info/


(芦刃物 ホリバ)




2017/05/02  Comments(36) | Trackback(0)

ゴールデンウィークの営業日のお知らせ(17/04/27)

カテゴリー名:お知らせ


2017年に入ってから早くも4ヶ月が経とうとしています。

芦刃物製作所ではいろいろと状況が変化した4ヶ月でした。

2017年は会社的にも、そして私個人的にも飛躍の一年となりそうです。

少しずつ変化し続ける芦刃物製作所を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

さて、ゴールデンウィークの営業日のお知らせです。

5月1日・2日は通常通り営業をしておりますが、土日祝日は休業させていただきます。

4月29日(土) 休業
4月30日(日) 休業
5月1日(月) 通常営業
5月2日(火) 通常営業
5月3日(水) 休業
5月4日(木) 休業
5月5日(金) 休業
5月6日(土) 休業
5月7日(日) 休業

休業日に関しては店頭での包丁のお買い求め、工場の見学、通信販売、メール等の対応が出来ませんので、ご理解の程よろしくお願い致します。

私はこの連休を利用して帰省をする予定なのですが、実家に帰るとやることがなさすぎて3日もすれば仕事に戻りたくなってしまいます。

(家事を手伝えば?…という声はそっと心にしまってください笑)

時間がありすぎるというのも困りもので、忙しいときに限って「あれがやりたい。これがやりたい。」と思うのに、まとまった時間ができるとなぜか何もできなくなること、ありますよね。

皆さんはGWにどのようなことがしたいですか?

私は実家で飼っている犬の散歩をしたいです。

皆さんにとって有意義な連休となりますように…。


(芦刃物 ホリバ)




2017/04/27  Comments(18) | Trackback(0)

芦刃物あれこれ(8)〜アメリカからの訪問客 (17/04/19)

カテゴリー名:”芦刃物あれこれ”


いまからおよそ10年前、包丁の勉強をするために芦刃物製作所へやってきたアメリカ人がいました。

彼の名前はShehan Prull(シハン・プルール)。

彼は非常に勉強熱心でわずか1年半ほどで包丁の作り方を覚え、独学で日本語を話せるようになっていました。


先日、そのシハンが5年ぶりに日本を訪れてくれました。

彼は幼いころから鍛鉄(鉄を叩いてアート作品や看板を作る技術)を学んでいたので、その仕事の丁寧さと技術の高さは逆に私たちが勉強させてもらうほどです。

今回の来日でも堺の知り合いに看板の製作を頼まれて、その製作をするために毎日のように芦刃物へ来てくれました。

せっかく日本に来たのだから観光でもすればいいのに…とも思いましたが、そこが彼のいいところなのです。笑


「最近、アメリカに新しい工房を構えて包丁を製作しています」と希望に満ちた笑顔で彼は話してくれました。

彼の住むサンタフェという町は多くのアーティストが在住しており、街のいたる所にアート作品が置かれている地域でもあるらしいのです。

近いうちに芦刃物の海外出張レポートが書けたらなぁ…なんて勝手に妄想しております。


ありがたいことにお客様、取引先様を問わず芦刃物では多くの海外の方と交流をさせていただいています。

世界の広さを実感するとともに、日本の包丁が海外でも認められているという現状に慢心せず、責任感を持って仕事に取り組まなければということをシハンが改めて教えてくれたような気がします。


彼の作品は芦刃物製作所や堺伝統産業会館などに展示されているので、もしよかったらご覧ください。


【Shi.han Fine Knives】
http://www.shihanfineknives.com/



(芦刃物 ホリバ)




2017/04/19  Comments(27) | Trackback(0)